ポストアポカリプス・グラディエーターアリーナ

「Techlandではどういう風にキャラクターをデザインしているの?」「悪役のほうがデザインしやすかったりする?」そんな疑問にお答えするため、『Dying Light 2 Stay Human』DLC第1弾のキャラクターデザインを担当したドミニク・ヴァシェンコ(リード3Dキャラクターアーティスト)およびカタジェナ・ベフ(リードキャラクターコンセプトアーティスト)にインタビューを行いました。

ドミニク・ヴァシェンコ(リード3Dキャラクターアーティスト)
カタジェナ・ベフ(リードキャラクターコンセプトアーティスト)

DLC「血塗られた絆(Bloody Ties)」のスタイルと主な特徴についてご紹介いただけますか?

ドミニク:「DLCに登場するキャラクターのデザインを手掛ける際にインスピレーションを受けたのは、『Dying Light 2 Stay Human』のポストアポカリプス的世界観、そしてグラディエーター(剣闘士)の戦いです。」

カタジェナ:「グラディエーターアリーナに関していえば、闘技場のような、格闘を行うのに最適な空間を作りたいと考えました。とどのつまり、スポーツは本質的にはパフォーマンスだと考えたからです。」

Concept art: Patrycja Bartnik

Character Art: Katarzyna Bech, Przemysław Mirowski, Arkadiusz Jarmuła

Concept art: Patrycja Bartnik

Character Art: Dominik Wasieńko, Patrycja Bartnik, Przemysław Mirowski, Arkadiusz Jarmuła

Concept art: Marta Sokołowska

Character Art: Dominik Wasieńko, Przemysław Mirowski

Character Art: Dominik Wasieńko, Przemysław Mirowski, Arkadiusz Jarmuła

キャラクターをデザインする上で、ストーリーに制約を受けましたか?それとも、自由に創作を行うことができましたか?

カタジェナ:「キャラクターデザインは、まずキャラクターを知ることから始まります。キャラクターの背景設定やストーリー、それから大体のイメージに関する情報をミーティングで共有してもらいます。」

「そして最終的なコンセプトを決める前に、『このコンセプトは、与えられたキャラクター設定に合っているか?』『プレイヤーが違和感なく受け入れることができるか?』といった事柄を確認します。」

Concept art: Patrycja Bartnik

Character Art: Katarzyna Bech, Dominik Wasieńko, Łukasz Grabny

ドミニク:「まさにスカルフェイスが良い例だと思います。ヴォラタイルの頭蓋骨をマスクとして被るコンセプトは、我々が出したアイデアの一つに過ぎませんでした。それでもこのコンセプトを採用したのは、スカルフェイスの象徴、つまり『力と暴力』そのものを体現していると考えたからです。プレイヤーにその印象を与えるにはもってこいでした。」

キャラクターの服装についてお聞きしたいと思います。これらは『Dying Light 2 Stay Human』の時代より前の旧世界を意識したものですか?

ドミニク:「スカルフェイスの服装はライダージャケットにメタルスパイクを取り付けたものです。『絶対悪』という印象を持たせることを意図しました。」

 

Concept art: Rafał Rybak

Concept art: Rafał Rybak

Character Art: Karolina Holly, Przemysław Mirowski, Arkadiusz Jarmuła

カタジェナ:「一方で、アストリッドは元TVタレントでセレブという設定ですから、派手な色を取り入れるように意識しました。」

Concept art: Marta Sokołowska

Character Art: Przemysław Mirowski, Arkadiusz Jarmuła , Mateusz Manes

仕事で一番面白いと思うのは何ですか?

カタジェナ:「キャラクターのコンセプトを考えることですね。設定資料があったとしても、コンセプトを練る際にはやはり作品世界に入り込み、ゲームの世界観に沿った『翻訳』を行う必要があります。そういう意味では、ゼロからキャラクターをデザインしているとも言えるかもしれませんね。我々は、設定資料に表現されているキャラクターの『原型』なるものを捉える必要があります。なぜなら、キャラクターの複雑なニュアンスがプレイヤーに伝わるようデザインしなければいけないからです。」

ドミニク:「その点、悪役をデザインする方が明らかに簡単です。なぜなら、我々の社会には邪悪で攻撃的なキャラクターの『原型』が多くいますから。おかげでデザイナーとしての仕事は楽ですよ(笑)。キャラクターが攻撃的な人物だとプレイヤーに印象づけるのは簡単なことです。服装や態度で示すことができますから。例えば、チーロをよく観察してみてください。彼の腕には父親と同じタトゥーが彫ってあるんです。彼らのつながりの強さ、『父から認められたい』というチーロの気持ちを示しています。『純粋さ』『青臭さ』『夢追い人』。これらは我々がチーロのデザインに落とし込むべき要素だったんです。」

Concept art: Marta Sokołowska

Character Art: Przemysław Mirowski, Arkadiusz Jarmuła , Karolina Holly, Mateusz Manes

キャラクターデザイナーのマイナス面は何ですか?

カタジェナ:「そうですね、まず妙な癖がついてしまうことですね(笑)」「顔のデザインをしている時に、無意識に他人の顔をじっと見てしまうんです。反応は人それぞれですが(笑)」「そうでなくても、日頃から人の観察をして、その人が秘めているストーリーを考えてしまう。職業病ですね。」

「それから、感染者の『それらしい』コンセプトを考えるために、何とも言えない資料、例えば皮膚病の写真といったものを目にすることもしばしば。見ていて気持ちの良いものではありませんが、デザインを手掛ける上で確かにヒントを得ることができます。」

Character Art: Dominik Wasieńko, Przemysław Mirowski

ドミニク:「怪我や負傷の表現にも同じことが言えます。そういったデザインを取り入れるのは他でもない、我々なんです。よりリアルな表現となるように、資料に目を通す必要があります。」

DLC「血塗られた絆」のキャラクターデザインを行う中で、一番大変だと感じたのはどの部分ですか?

カタジェナ&ドミニク:「ポストアポカリプスの世界観にエンターテイメント要素を取り入れるのはとても大変でした。世界が崩壊したからといって、人々は生きる意味を忘れてしまったわけではないですから。」

ArtStation :: Techland

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